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司法書士の独立開業

この記事では、「司法書士の独立開業が失敗する4つの理由」を紹介し、その上で、「司法書士が独立開業を成功させる為に知っておくべき内容」について解説します。

司法書士の独立開業が失敗する4つの理由

最初に、司法書士の独立開業が失敗してしまう4つの理由を紹介します。

資格取得の難しさによる誤解

司法書士として独立開業する為には、司法書士の資格を取得する必要があります。そして、司法書士の資格を取得する難易度は低くありません。

しかし、意外に思われるかもしれませんが、この「資格取得の難しさ」は、「司法書士の独立開業が失敗する原因の一つ」になっています。

実は、難関資格を苦労して取得した人は、「自分は難易度の高い資格を取得したのだから、仕事には困らないだろう」と思ってしまいがちなのです。

しかし、現在、司法書士の独立開業を成功させる事は、決して容易な事ではありません。司法書士として成功する為には、「資格を取得する」という事以外にも様々な準備が必要となります。

その事を十分に理解せずに独立開業してしまうと、失敗してしまう可能性が高いのです。

※失敗を避ける為に必要となる準備については、この記事の中で解説していきます。

新人にとって厳しい環境

もちろん、司法書士は必要とされています。少し専門的に言うと、司法書士の業務には、一定のニーズが確実にあります。

しかし、世の中には、既に十分な数の司法書士が存在しています。

残念ながら、「依頼する司法書士が見つからずに困っている依頼主が多く存在する」という状況にはありません。この為、開業しても、仕事が簡単に獲得できるとは限らないのです。

また、司法書士の基本的な業務においては、「サービスの内容(結果)に差を付けづらい」という特徴もあります。そして、依頼する司法書士を探している依頼人の多くは、「とにかく、間違いのない仕事をしてくれる司法書士に依頼したい」と考えています。

ですから、司法書士の世界では、他の条件が同じであれば、新人よりもベテランの方が仕事を獲得しやすい状況があるのです。

これから独立開業する貴方は、このような特徴がある事を十分に理解し、また、準備した上で独立開業しないと、十分な量の依頼を獲得できない可能性があるのです。

業務範囲の狭さ

また、司法書士の業務には、他の資格者と比べて、「業務の範囲が狭い」という特徴があります。より正確には、「司法書士が担当すると広く認知されている業務の範囲が狭い」という特徴があります。

本当は、司法書士の資格者は多くの業務を扱う事が出来ます。また、専門領域の周辺には、大きなニーズがあると考えられています。しかし、司法書士という専門家が担う業務として広く認知されている業務は、かなり限られているのです。

例として、税理士と比べてみましょう。一般の人にとっても税金問題は身近であり、そして、「税金問題を税理士に相談できる」という事は良く知られています。

弁護士についても、同様の事が言えます。法律が関係するトラブルがあった際に相談する相手として、弁護士は広く認知されています。

しかし、司法書士に「依頼をしなければならない」と一般の人が認識するイベントの発生頻度は高くありません。そもそも、司法書士の事を良く知らない人も多くいます。

ですから、司法書士を探している依頼主の数は、貴方が思っているよりも少ないと考えて頂いた方が良いのです。そして、甘い考えで独立開業してしまうと、「期待していたような収入が得られない」という状態に直面する事になってしまうのです。

稼ぎづらい業務内容

司法書士の業務には、高額の報酬を請求し辛いという問題点もあります。

この点についても、他の士業と比較してみましょう。

税理士の場合、依頼主とは顧問契約を結ぶケースが多くあります。この為、税理士の資格には「安定的な収入を確保しやすい」という面があります。弁護士の場合も、訴訟などの依頼を受ける際には、成功報酬を設定する事が多く、「高額な報酬を受け取りやすい」という面があります。

しかし、司法書士の場合、高額の報酬を受け取ったり、継続的に収入が得られたりするような契約を結びやすい業務は限られています。

ですから、司法書士の独立開業を成功させる為には、「どのような方針で収入を確保するのか」という方針をしっかりと考えておくべきなのです。

以上が、司法書士の独立開業が失敗してしまう4つの理由です。

ここまでの内容を読んで、「それらの事情は良く理解しており、自分には十分な準備が出来ている」と思われた方以外は、必ず、この記事を最後まで読むようにして下さい。

司法書士の業務の2つのタイプ

次に、司法書士が独立開業を成功させる上で意識しておくべき、「司法書士の業務の2つのタイプ」について紹介しておきましょう。貴方が司法書士として成功する為には、それぞれのタイプに合った対策を考えるべきです。

伝統的な業務

多くの士業には、「資格者の存在意義」とでも言うべき業務が存在しています。これらの業務には「独占業務」になっている部分も大きく、各士業の専門分野として認知されています。

司法書士であれば「会社や不動産に関する登記」が、このタイプに該当します。

独立する予定の資格保有者であれば、これらの業務については詳しい事でしょう。そして、このタイプの業務が「美味しい商売」である事も間違いありません。

しかし、このタイプの業務は、多くの同業者(同じ資格保有者)が狙っています。ですから、「依頼が取りやすいタイプの業務ではない」という事には留意するようにして下さい。

このタイプの依頼を獲得する為には、自分なりの「依頼を獲得する為の方法」を確立する必要があります。単に「資格を持っている」というだけで、十分な依頼が来るとは考えないようにして下さい。

発展的な業務

もう一つの業務のタイプは、「専門知識を生かした発展的な業務」です。例えば、法律の知識を生かした「法務問題の解決」など。良く、「コンサルティング」と呼ばれる種類の業務も、このタイプに入ります。

これらの業務には、天井知らずのニーズがあると考えられています。ですから、貴方に実力があれば、「大きく稼げる可能性のある業務」ではあります。

しかし、これらの業務は「独占業務」ではない部分が大きく、貴方の「実力」が問われます。

外から見ていると、「楽に、そして、大きく儲けられる業務」に見えるかもしれません。しかし、実際には、それほど甘くはありません。

このタイプの依頼は、「司法書士が担う」という事すら一般的には認識されていない事が多く、その場合、依頼を勝ち取る為には、「自分が適切な専門家である」という事を、適切な相手(潜在的な顧客)に知ってもらう所から始める必要があります。

潜在的な顧客に対して適切にアプローチし、更に、他の専門家(司法書士以外の専門家を含む)との競争にも勝てる術がないと、このタイプの依頼を獲得する事は難しいのです。

なお、認定を受けた司法書士が取り扱える「簡裁訴訟代理等関係業務」は、「伝統的な業務」と「発展的な業務」の中間とも言える業務ですが、これらは弁護士の業務の一部が解放されたものであると捉える事ができ、難易度や仕事への取り組み方としては、「発展的な業務」と考えるのがおすすめです。

独立開業する司法書士が成功する為の方法

最後に、司法書士が独立開業を成功させる為の方法について解説します。

成功の為の大前提

貴方には資格保有者としての最低限の知識が既にある事でしょう。もしかすると、同業者よりも高度な作業が行えるだけの実力があるのかもしれません。

しかし、改めて強調しておきますが、貴方にどれだけ「士業としての自信」があったとしても、「貴方が仕事に恵まれる」とは限りません。

貴方が司法書士として独立開業を成功させる為には、まず、「自分は難関資格に通ったのだから、成功できるはず」という考え方を捨てる事です。それが、成功の為の第一歩となります。

一般の事業でも、素晴らしい製品を作る能力がある会社なのに、商売が順調ではない会社は多く存在します。それと同じような事にならないように、貴方は意識改革し、努力するべきなのです。

貴方の資格に関する知識は、あくまで、一般的な会社で働く場合の「仕事上の専門スキル」と変わりません。極めて有益ですが、それだけで収益を得る事は難しいのです。

「資格の知識だけで食べていける」という時代は終わったと考えて下さい。

独立開業を成功する為に求められること

そして、貴方が成功する為に、まず、求められる能力とは、「集客の為の能力」です。

「伝統的な業務」であっても「発展的な業務」であっても、「集客」は大切です。

貴方に実力があるのであれば、「集客」さえできれば、収入を伸ばしていくことは十分に可能です。逆に、「集客」が出来なければ、貴方にどれだけ素晴らしい「司法書士としての能力」があっても、収入には結びつきません。

そして、その「集客の為に求められる能力」を、貴方は持ち合わせていない可能性が高いのです。なぜならば、「集客の能力」とは、「ビジネスに関する能力の一つ」であり、司法書士の専門領域とは全く違う世界の能力である為です。

認めるのは辛い事かもしれませんが、「司法書士としての貴方の独立開業」が成功する為には、「貴方の専門とは全く別の世界の能力が求められる」という事に、ここで気付いて下さい。

※厳密には、「集客能力」と「集客した顧客に売上を立てる能力」の両方が必要となりますが、この記事では、まとめて「集客の為の能力」と表記しています。

能力に不安がある場合の対策

もし、貴方が「自分の専門領域以外の知識や能力に自信がない(特に、自分が集客を成功させられる自信がない)」と自覚している場合には、独立開業前に、必ず、「事業運営の専門家」に相談するようにして下さい。

実際に開業し、うまくいかない事が解ってからでは、手遅れになる可能性は高いのです。ですから、貴方が独立開業前に必要性を感じた場合、ためらう事なく、必要な専門家に相談する決断をするようにして下さい(貴方が既に開業済の場合には、少しでも早く相談するようにして下さい)。

既に資格取得や独立開業の為に多くの時間とお金を費やしている貴方にとって、独立した後、事業を停滞させる余裕はないはずです。

貴方が、「司法書士の業務に関するプロ」であり、困っている人を助ける事が出来るのと同じように、「貴方の独立開業を成功させる為のプロ」も世の中には存在します。そして、貴方のような人が独立開業を成功させる為の手助けをしています。

当センターでも、士業の業務に詳しい相談員が相談をお受けしています。「相談者が持っている独立開業プランに問題がないか」というチェックも承っておりますので、そのチェックだけでも利用される事をお勧めします。

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